カラフルな個性をつなぎ、
課題解決と新たな価値を創出し、
共に成長していく
井上知亜紀
受講のきっかけ
TCL の一期生の友人が、SNS に受講の感想を載せていて「美大でデザイン思考を学べる講座が あるのか」と興味を持ちました。美意識を極めるための座学と、実践型のワークに分かれてい ることを知り、インプットもアウトプットも両方できる点に魅力を感じました。 実は以前、フィンテックの新規事業の立ち上げに参加したことがあって。複数の企業で設立し た合弁会社だったので、バックグラウンドが異なるメンバーと足並みを揃えることの難しさを 感じていました。私は少しデザイン思考を勉強していたので、共通のビジョンを作る機会を設 けさせてもらったんです。でも、大企業の習慣なのか、目の前のやるべきことや会社からの指 示が優先されてしまうんですよね。 「このチームはどこへ向かって進んでいるのだろう」とモヤモヤしながら、今後自分がプロジ ェクトを上手く回すためには、どんなスキルを身につければいいのか悩んでいました。右脳派 の人間なので、一時期は左脳を鍛えるためのビジネススクールにも通いましたが、途中で辛く なってしまって。TCL に参加した友人から「ロジカルシンキングが苦手なら、得意なことを磨 いた方がずっと幸せだよ」と言ってもらって、受講を決めました。
TCL で学んだこと
最初に、佐宗先生の授業で、個人のパーパスを明確化できたことがよかったです。簡単に言う と「自分はどう在りたいのか」「何にやりがいを感じるのか」という、一人ひとりが大事にし ている価値観のことです。これまで、会社のミッションやバリューは考えてきたけど、私自身 の信念は言語化できていなかったのでいい機会でした。 このワークのおかげで、一つの軸を持ちながら、その後の講義やワークに臨むことができたと 思います。佐宗先生が「パーパスは進化していくもの」とおっしゃっていたので、TCL 修了後 も更新し続けていて、いまは「カラフルな個性をつなぎ、課題解決と新たな価値を創出し、共 に成長していく」というワードになりました。 そして、3 ヶ月間を通して個人や各チームのプレゼンを見られたことも勉強になりました。私 は新卒から金融業界で働いていますが、資料の型が決まっているので、枠の外にはみ出したこ とがなかったんです。TCL はフリーフォーマットなので、正直どうやって発表すればいいのか 戸惑いました。特に修了時のプレゼンは、それぞれの個性が光っていて面白かったです。「半径 8m では出会えない人たちに巡り会えたな」と思ったし、「スタートはみんな同じような位置にいたのに、着地点はこんなに変わるんだな」と刺激を受けました。
自身の変化
外部の環境に左右されるのではなく「パーパスに合わせて、自分がここに存在しているんだ」 と意識できるようになりました。職場でも、上司に対して「TCL で学んだことを活かして、サ ービスデザインや組織開発、コミュニティマネジメントに携わりたい」など、ネクストステッ プの希望を伝えられるようになりましたね。 人事にもプレゼンしたところ、社内でパーパス経営に取り組みはじめているタイミングだった ようで、「社員にマイパーパスを持つことを推奨したいから、全社員向けのセミナー講師をつとめてほしい」という依頼を受けて、オンライン研修を実施しました。 現在は、損害保険商品のマーケティングやプロモーションを担当しています。マーケティング は、論理と感性の両方を必要とする仕事なので、TCL での学びが活きていると感じています。 また「部署を活性化させてほしい」とも言われているので、個人のパーパスを大事にしながら 業務と向き合っているところです。職場でも「価値観がしっかりしているね」とか「迷った時 に、自分のパーパスに基づいて取捨選択できる人って少ないから、今後そういう人が増えると いいよね」と言ってもらえています。
受講を検討されている方へ
「ちょっと新しいことをしてみたい」「変化した自分を見てみたい」と思ったら、ぜひ足を踏み入れていただきたいです。3 ヶ月間のプログラムだけでは終わらず、修了後も別の期のみな さんとの交流や、先生方との交流を通して学びが深まっていきます。デザイン思考の話をシェ アできる、多種多様な友人ができて本当に嬉しいです。美大の講座ということで、アートに関 するイベントや、プロジェクトのお誘いなども増えてきて新鮮な気持ちですね。 私は卒業生(アルムナイ)のコミュニティマネージャーをつとめていて、PR チームの一員と して TCL の発信に携わっています。この web サイトのアルムナイのページも、どうアレンジ すれば魅力が伝わるのか、みんなで議論して先生方にアイデアを提出しました。こんな風に、 TCL やアルムナイを一緒に作りながら、デザイン思考を実践できる環境があります。